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秋の特別公開・寺宝展
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2025年 11月1日(土)〜3日(月・祝)
2025年 11月22日(土・祝)〜24日(日) - 午前9時〜午後4時
- 拝観料
- 一般(高校生以上) 800円
- 中学生 500円
- 小学生 400円
- 志納料
・[11/2限定]
だるま商店の安西絵師直書き絵と書家とのコラボ
「達磨絵と人生訓」御朱印…2,500円
※朱印帳をご持参ください
・[11/23限定]
だるま商店絵師による直書き絵「閻魔と冥官絵」御朱印
…2,500円
※朱印帳をご持参ください
・[前・後期通じての授与]
だるま絵に直書き「達磨とことわざ」御朱印
…1,500円
・[前・後期通じての授与]
朱色紙金泥見開き「閻魔截り絵」御朱印…1,200円
◆ 特別拝観内容
寺宝展では、一昨年130年振りの保存修理事業がめでたく修復落慶いたしました、重要文化財であります「薬師如来像」の特別開帳のほか、桃山時代に描かれました「参詣曼荼羅図」(京都府指定文化財)、地獄絵「熊野観心十界図」(江戸時代前期)のほか、後期の11/22〜11/24の期間のみ中島潔画伯の奉納画、5点「地獄心音(こころね)図」も公開をさせていただきます。本年も岩手県の常安寺(曹洞宗の寺院)さま所蔵の寺宝、佐々木藍田(ささきらんでん)筆の大地獄絵図(江戸時代後期)の複製公開もいたします。冥界を閻魔大王の招きで、高僧の満慶上人を案内する小野篁公のお姿が描かれているなど大変興味深い地獄絵作品であります。さらに昨年秋頃よりこれまた大修理をいたしておりました清朝時代の十王図二幅が、昨年に無事に修理を終えましたことより、例年どおり、この秋の特別公開・寺宝展においてもひき続き公開をさせていただきます。また、ほかには幕末期に当寺に奉納された刀剣などの公開展示させていただくほか、小野篁公の「冥途通いの井戸」等の特別公開となります。
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- 重文 本尊薬師如来坐像
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- 参詣曼荼羅図(複製)
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- 熊野観心十界図
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- 佐々木藍田「大地獄絵図」(複製)
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- 刀剣
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- 冥途通いの井戸
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- 黄泉がえりの井戸
◆ 秋季の御朱印テーマ選定に至る世間のおめでたい出来事
[ノーベル賞関係・新聞記事ひろい読み]
皆様、ご承知のとおり去る10月6日には、今年のノーベル生理学・医学賞に、大阪大学の坂口志文(しもん)特任教授がこつこつ50年研究に没頭され「自己免疫疾患の仕組みの解明」を持って受賞が決まりましたことは誠に喜ばしい出来事でした。その受賞理由は、記事によると、人の体内には様々な種類の細胞が連携し、病気を引き起こす細菌やウイルスなどの異物を排除する「免疫」の機能が備わっている。
しかし、何らかの原因で、病原体でないものに免疫が強く働くことがあるという。その免疫の司令塔役が血液のリンパ球には「T細胞」というのが含まれるが、ほかのT細胞が暴走して自分の体の細胞を攻撃するのを防ぐ、ブレーキ役を担うのが「制御性T細胞」であることを発見されたことによるものでありました。
このT細胞は、様々な病気に関わり、その働きの強弱で病気治療への応用も効く可能性も秘めており、その期待も大きいということであります。
また、引き続きの快挙として、去る10月8日にもノーベル化学賞に京都大学の北川進特別教授が「金属有機構造体の開発」でもって受賞が決まりました。
その受賞理由は、記事によると特定のガスを分離・貯蔵できる「多孔性金属錯体(さくたい)」(PCP)の開発をもってでありました。
二酸化炭素(CO2)など、狙ったガスだけ分離・貯蔵する技術の実用化にむけ道を開かれたとあります。このPCPは温室効果ガスの削減、工場などで排出される二酸化炭素(CO2)の回収や砂漠の空気から水を採取したりするなどの環境分野への応用にも大きな期待が高まっているといいます。
さらには、環境汚染で今一番問題になっているというプラスチックも触媒(しょくばい)としてPCPを用いることで、熱による分解性能を高めることもできるともありました。 こうしたノーベル賞の受賞をされる両先生方のご研究、ご開発が、近い将来において、地球人類の存続や地球環境の保全分野においてさらなる花を開かせる瞬間が来ることを心より願ってやまない次第であります。
[記念朱印の授与について]
このたびの秋季寺宝展での特別朱印授与のテーマでありますが、前段の「新聞ひろい読み」に書かせていただいたノーベル賞決定の先生方が、新聞紙でお話しされたお言葉で恐らく皆様も感銘を受けられたであろうお言葉があり、禅語にも相通じる語もありますので、今回は「自分を信じ・自分に厳しくあれ」をキーワードとさせていただきました。免疫治療法の研究に取り組まれた坂口教授のコメントでは「研究が逆風にさらされても、研究の世界にははやり廃りがあるからと、自分をひたすら信じ、じっくり、ゆっくり継続してきた」とのお言葉は実に印象的で、まさに「継続は力」を再認識させて、目標達成に向け信念を曲げず貫いてこられたよう姿を拝察できるコメントでもありました。
ついで、金属と有機物を組み合わせた「金属有機構造体」…「多孔性材料」の開発に10年以上の歳月を費やし取り組まれた北川教授のコメントでは、やはり「幸運は準備された心に宿る」と、細菌学者の開祖パスツールの名言を引用され、「科学は宝くじを引いたら突然当たるようなものでなく、いろいろな経験を積み、準備を大切にする人に花開く」と科学者の卵たちに向けたお言葉は誠に印象的で、さらに「目標達成の秘訣(ひけつ)は、絶対に諦めないことだ」とのコメントも、今日までのご研究の道程(みちのり)が評価されない時期もあり平坦(へいたん)でなかったことを物語る深いお言葉でありました。
こうした先生方のお言葉の数々は禅語にも相通じる深い言葉がありますので、今回の禅宗の初祖とされる菩提達磨大師の言葉を選ばせていただきました。
達磨大師は、インドから中国に禅を伝えた高僧ですが、禅宗の伝統では、南インドの香志(こうし)国の第三王子で、禅を伝えるため南シナ海を経て中国に入り、梁(りょう)の武帝に会って問答を交わされたが、武帝は禅の真髄を理解できず、達磨大師は北魏(ほくぎ)国の嵩山(すうざん)の少林寺に入り、壁に向かって九年間坐禅され悟られた話は有名です。
この説話にも達磨大師の「不撓不屈」(ふぎょうふくつ)の精神性、「七転び八起き」の精神性がこめられ、今般のノーベル賞の受賞決定の先生方の人間哲学とも相通じるものであることより、達磨大師のお言葉をテーマに選ばせて頂きました。
その達磨大師のお言葉といわれているのが、『気は長く、心は丸く、腹立てず、人は大きく、己は小さく』です。
この言葉の意味は、「忍耐強く、我慢強く、人には優しく、寛大な心を持ち、怒らず、冷静に、他人を尊重して寛大に接し、自分自身には謙虚さを忘れずに厳しくあれ」という教えです。
この言葉は「達磨大師訓」や「世渡りの道」とも呼ばれ、人生の教訓として広く知られているところです。今回はこの一部を『気は長く、心は丸く』を書かせていただき、絵師だるま商店さんには、達磨さんの絵を直書きにて描いていただきます。
さらには、達磨大師にまつわる言葉として何度失敗してもくじけず立ち上がり、困難に打ち勝つ真の強さを説く教えの言葉として、『七転び八起き』を彩色直書きにて書かせて頂き、片方には、だるま商店さんが描いた達磨絵を印に起こした判を押させていただきます。
この七転び八起きの達磨さんの絵は前述のとおり中国禅宗の祖である達磨大師が壁に向かって9年間座禅を続け、悟りを開いたという「面壁九年」(めんぺききゅうねん)の逸話にちなんだものです。達磨大師の不屈の精神に見立てられ、「七転び八起き」の言葉も生まれたわけです。
逆境でも力強く立ち向かう心を奮い立たせる現代も人々に勇気と希望を与える縁起の良い言葉とされています。
また、一方、例年どおり『閻魔大王と冥官絵』朱印をだるま商店絵師により、見開きにて描いていただきます。閻魔王は、十王のなかでも別格の力を有し、側には冥官(補佐官)を従え、まさに地獄の帝王ともいうべき存在です。
浄頗梨の鏡という不思議な鏡が亡者の生前の善行・悪行を何でも映し出し、亡者は言い逃れできません。そのほか、死者の生前のすべての行いが記録された「閻魔庁も参考にされます。これは、人間が生まれた時から、その行動を見ている「倶生神」という男女の神様がつけたものとされます。また、閻魔王の本地仏はまさに表裏一体、地獄で苦しむ亡者に救いの手を差し伸べる地蔵菩薩なのです。他では、悪霊を防ぐとされるマジカルな色紙(朱色)で見開き『閻魔截り絵』に金泥にて閻魔と書かれた秋季特別朱印のほか、いつもお書きしている三種の朱印(薬師如来・ゑんま王・地蔵菩薩)を古来より最も高貴な色とされる紫色にてこの秋、特別にお書き申しあげます。
ようやく暑さも和らぎ、秋の気配を肌で感じる好季節本番となってまいりました。
何かとご多忙な頃とは存じますが、特別寺宝展に何卒お越し下さいますようお待ちいたしております。 住職 敬白- だるま商店の安西絵師直書き絵と書家とのコラボ
「達磨絵と人生訓」御朱印 -
(志納:2,500円)
※11/2日限定 -
※朱印帳をご持参ください
- だるま商店絵師による直書き絵「閻魔と冥官絵」御朱印
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(志納:2,500円)
※11/23日間限定 -
※朱印帳をご持参ください
- だるま絵に直書き「達磨とことわざ」御朱印
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(志納:1,500円)
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- 朱色紙金泥見開き「閻魔截り絵」御朱印
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(志納:1,200円)
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◆ 御朱印帳の授与
「だるま商店」絵師による「閻魔大王」と「小野 篁卿」各姿絵等を最初のページに特別に描いた2種の『六道珍皇寺 改訂版 オリジナル朱印帳』も限定数にてご授与させていただいております。
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2025年 11月1日(土)〜3日(月・祝)
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